目次
※もし英語のルビがわかりにくい時はこちらをご確認ください。
1.당신(タngシn)
당신(タngシn)の発音について
※ㅇ(イウン)=ngの発音は、「ほんこん(Hongkong)」←この喉の奥で詰まるような鼻音「ん」の音がngの音です。
※ㄴ(ニウン)=nの発音は、「かんな( kanna)」←この上歯の裏に舌がついた時の「ん」の音が鼻音nの音です。
당신は、日本語の「あなた」と同じような表現をすることがありますが、会話で使うときは注意が必要です。
①日本語の「あなた」に近い意味合いで使う時
・夫婦間で呼び合う時。(여보とも言います。)
・日本語と同様に目上の人にはあまり使わず、自分と同じ目線もしくは目下に扱うことのできる相手を表す時に使います。
・不特定多数に向けてメッセージを書く時にも使われます。
例)本のタイトルや歌詞など
「당신이 사야 하는 것 :あなたが買わなければいけない物」
②会話で使う時の注意
・飲食店の定員さんなど知らない相手に対して「당신」を使うと喧嘩ごしで物を言う態度に聞こえてしまうので気をつけましょう。
・よく映画やドラマで「당신은 누구야!」と知らない相手に怒りながら言っているのを耳にしますが、この당신は「お前」と翻訳されることもあります。→「당신은 누구야:お前は誰だ」
・韓国では名前を知らない人に対しては、「아저씨:おじさん」「언니:お姉さん」や「사장님:社長」「선생님:先生」などの肩書きなどを使うことが多いため、実際の会話内で당신を使うことはほとんどありません。
ちなみに知らない相手を呼び止める時は、「저기요:すいません」をよく使います。
2.너(ノ)
同年代か年下の事を「너」という時があります。
日本語だと「君」や「お前」と訳されることが多いのですが、「お前」と聞くとなんだか挑発的できつい言い方だなぁと日本人なら思ってしまいがちですよね。
ですが実際は「お前」のニュアンスとは異なり、どちらかというと英語の「You」に近く、同年代や年下の相手を表したり呼んだりする呼称と思うと良いそうです。(使える幅はYouとは異なり、年上の人に使うと失礼にあたります。)
助詞がつくと変化するものがありますので、表にまとめてみました。↓
You | Youは | Youが | Youに | Youの物 |
너 | 너는 | ※네가 | 네게 (너에게) |
※네 거
(너의 것) |
※네가,네 거の네の発音は、ネではなくニになります。
また、似たような表現で니(ニ)と書くこともありますが、これは喧嘩した時などに使う少し挑発的な言い方になります。これこそまさに「お前」に当たる言葉ですね。(←※標準語として使われる時のみ。方言として使う地域もある為、全てがそうではありません。)
「니가 알던 내가 아냐(ニガ アlドn ネガ アニヤ):お前が知ってる俺じゃない」と言う歌がありますが、これを聞くとどんな感じかわかるかと思います。
3.자네(チャネ)
年配の方やお偉いさんが目下の人に向かって敬意を込めて「君」という時に使われます。
자네 잘 했어.(君よく頑張った。)
4.자기(チャギ)
恋人間でお互いを呼ぶ時に使います。女性にも男性にもどちらも使えます。
「자기」←本来の意味は「自分」と言う意味ですが、自分と一体化させるニュアンスで恋人を「자기」と呼びます。
また、女性は年上の彼氏のことを오빠と呼ぶことも多いです。
もちろん名前などで呼び合う事も多いです。
5.여보(ヨボ)
夫婦間でお互いを呼ぶ時に使います。女性にも男性にもどちらも使えます。
また、夫婦間では당신もよく使います。
6.그대 (クデ)
・歌詞では、恋人や好きな人のことを「あなた」と表現する時によく使われます。
・時代劇では、「そなた」「そち」と訳されよく出てくるのですが、現代の会話ではほとんど使用することはありません。
7.相手を表す韓国語について
相手=상대방 or 상대と言います。
普段相手を会話で表現する時は、名前で言う方がはるかに多いので名前で呼ぶ時の注意点を説明します。
名前で呼ぶ時は、日本のように「田中さん」と苗字で呼びません。
韓国では、ほぼ苗字+名前をセットで呼びます。〜さんをつける場合は、~씨(シ)をつけて呼びます。
→서인국 씨、박서준 씨
※名前の分かち書きについてはこちら
・名前がわからない場合は、肩書きや見た目などで呼びます。
사장님 :社長(様), 고객님:お客様 , 아저씨:おじさん など
・知らない相手を呼び止める時は、「저기요:すいません」も使います。
8.まとめ
- 당신は、日本語の「あなた」にあたるけど初対面の人に使う時は、ケンカ腰になる。
- 너は、「You」感覚(同い年か年下のみ)で使う。네가(Youが)など助詞がつくと変化する。니は、少し腹たつ言い方。
- 자네は、年配のお偉いさんが年下に敬意を表す「君」
- 자기は、恋人間で呼び合う
- 여보は、夫婦間で呼び合う
- 그대は、時代劇や歌詞などで使われる「You」
何より、相手(상대방)を表現する時は名前で呼ぶことがベスト!
もしわからない場合は、肩書きや見た目で呼ぶか「저기요(すいません)」を使う。